論理エンジンを最初にご紹介した時から導入いただいている関東の中高一貫校で最近の状況についてお伺いしてきました。お話を伺った先生は、この学校で勤めて6年になるということでした。
【ペース】
中1 週3時間+教科書
中2 週2時間
中3 週1時間 ※去年までは2時間
中2から新版を使い始めたのですが、スリム化したことや誌上講義があることで使いやすい。ただし、中2や中3の選抜クラスになるとテキストが足りず、自作の問題で対応する場面もある。
お話を伺った先生はレベル1から順に行っていくようです。また、ステップも全部していく、ということです。
1回の授業で平均2ステップ、という感じです。
【授業展開】
50分授業ですが、中学生ですとテキストをするだけの授業だと飽きてしまう。特に男子。
そこで、最初の10分は「今日は対比について学びます。」と授業の目当てを示し、公式的なことを提示したのちに、日常生活での体験を交えた導入の話をする。
例えば、「みかんの色はオレンジ、だとするとメロンの色はグリーン。ここで、みかんとメロン、オレンジとグリーンはそれぞれ果物と色というカテゴリーで対比されています。」
「今までの世界とこれからの世界、共に世界という視点をずらさず、時間軸だけが対比されています。」などです。
その後、30分ほどテキストの「論理を掴む」を確認したのち、「一緒に解いていく」。
これも、授業が単調になるという経験から判断したことです。
例えば、「まず筆者の主張を見つけちゃおっか」と投げかけて、説明の中で、自分が大学受験の際に使っていたテクニックを交える、とか、「指示語、どうするんだっけ?中1でやったよね。」など、テキストと教師の体験、生徒の既知の内容をつなげる授業展開だそうです。
反応に男女差はあまりない、ということです。
【教科内での研究】
同じ学年で3人の国語の先生がいるということですが、新しい先生はおらず、全員が論理エンジンを使ったことがあるということで、教科会でも論理エンジンのことを話すようです。特に、旧版の分厚いテキストであったときは、これをどのように扱うかが議論されたようです。ただし、授業の進め方は先生によって違うようです。
【成果】
中学生を対象とするベネッセの学力推移調査では、数学や英語は学年で上下しますが、国語は徐々にではありますが安定して上がっている、ということです。偏差値は47から52までになったと言うことです。
【印象に残っている生徒】
国語だけできない、という生徒、「何をやったらいいですか」というレベルの生徒にとっては、解答の手順などが丁寧なので良い。また、授業でやらなかったけど「ここやってごらん」と具体的に力をつけて欲しいポイントのトレーニングを示すことができるのも良い。
【課題】
OS4までは本文も短いため、生徒も「簡単」という気分になる。論理エンジンは、例えば中学校では特に国語を勉強しなかった生徒が、高校でつまづいたときに「こうすればよかったんだ」と気づくとその価値がわかるけれども、中学生からしているとそれが実感しにくい。中学生の教科書だと読めば分かるので、そこまで考えなくても「できてしまう」。実はこういう構造があったんだ、という発見がある程度の文章を扱わないと、論理エンジンの価値がなかなかわからない。
【大学入試編】
高校生にとっては理想的なテキスト。評論のテーマがはっきりしているし、解説も解りやすい。自分ひとりでもできる。要望を言えば、中高一貫生はOSをやっているので、解説に「レベル○○でやったことが生かされている」などの説明をいれてほしい。各問題に、参照すべきOSのレベルが併記されるだけでも良い。そうするとOSとのつながりが見えるので。
【ペース】
中1 週3時間+教科書
中2 週2時間
中3 週1時間 ※去年までは2時間
中2から新版を使い始めたのですが、スリム化したことや誌上講義があることで使いやすい。ただし、中2や中3の選抜クラスになるとテキストが足りず、自作の問題で対応する場面もある。
お話を伺った先生はレベル1から順に行っていくようです。また、ステップも全部していく、ということです。
1回の授業で平均2ステップ、という感じです。
【授業展開】
50分授業ですが、中学生ですとテキストをするだけの授業だと飽きてしまう。特に男子。
そこで、最初の10分は「今日は対比について学びます。」と授業の目当てを示し、公式的なことを提示したのちに、日常生活での体験を交えた導入の話をする。
例えば、「みかんの色はオレンジ、だとするとメロンの色はグリーン。ここで、みかんとメロン、オレンジとグリーンはそれぞれ果物と色というカテゴリーで対比されています。」
「今までの世界とこれからの世界、共に世界という視点をずらさず、時間軸だけが対比されています。」などです。
その後、30分ほどテキストの「論理を掴む」を確認したのち、「一緒に解いていく」。
これも、授業が単調になるという経験から判断したことです。
例えば、「まず筆者の主張を見つけちゃおっか」と投げかけて、説明の中で、自分が大学受験の際に使っていたテクニックを交える、とか、「指示語、どうするんだっけ?中1でやったよね。」など、テキストと教師の体験、生徒の既知の内容をつなげる授業展開だそうです。
反応に男女差はあまりない、ということです。
【教科内での研究】
同じ学年で3人の国語の先生がいるということですが、新しい先生はおらず、全員が論理エンジンを使ったことがあるということで、教科会でも論理エンジンのことを話すようです。特に、旧版の分厚いテキストであったときは、これをどのように扱うかが議論されたようです。ただし、授業の進め方は先生によって違うようです。
【成果】
中学生を対象とするベネッセの学力推移調査では、数学や英語は学年で上下しますが、国語は徐々にではありますが安定して上がっている、ということです。偏差値は47から52までになったと言うことです。
【印象に残っている生徒】
国語だけできない、という生徒、「何をやったらいいですか」というレベルの生徒にとっては、解答の手順などが丁寧なので良い。また、授業でやらなかったけど「ここやってごらん」と具体的に力をつけて欲しいポイントのトレーニングを示すことができるのも良い。
【課題】
OS4までは本文も短いため、生徒も「簡単」という気分になる。論理エンジンは、例えば中学校では特に国語を勉強しなかった生徒が、高校でつまづいたときに「こうすればよかったんだ」と気づくとその価値がわかるけれども、中学生からしているとそれが実感しにくい。中学生の教科書だと読めば分かるので、そこまで考えなくても「できてしまう」。実はこういう構造があったんだ、という発見がある程度の文章を扱わないと、論理エンジンの価値がなかなかわからない。
【大学入試編】
高校生にとっては理想的なテキスト。評論のテーマがはっきりしているし、解説も解りやすい。自分ひとりでもできる。要望を言えば、中高一貫生はOSをやっているので、解説に「レベル○○でやったことが生かされている」などの説明をいれてほしい。各問題に、参照すべきOSのレベルが併記されるだけでも良い。そうするとOSとのつながりが見えるので。
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