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2013年11月14日木曜日

中高一貫校での取り組み

長野に行ってきました。雪で電車が遅れ1時間待ちとトラブルもありながら、よいお話を伺えました。

この中高一貫の学校ではほぼ10年前から論理エンジンを入れて頂いています。

導入当時は中学校を作ったばかりでまだ中3が居ない状態。そうした中で、生徒はどんどん論理エンジンをやっていくという進め方で中1では数名がレベル60(旧版ではレベル100までありました)やっているという状況でした。
今週は全部論理エンジン、というまとめてやる方式だったようです。中学ではトップレベル模試の偏差値が60を超えたそうです。

導入当時は、高校は授業では使わずに、クリアテストを中心に授業で扱う時間をとり、高1でレベル30、高2の特進でレベル40という進度でした。
評論などで「この解き方は論理エンジンでやったところだよ」と指摘できる点が良いと言う評価でした。
1月下旬の模試では、英語、数学に比べ国語、特に、現代文、評論に効果があるのかも、という評価でした。偏差値でいうと55から60、10挙がっている生徒もあるということでした。
理系志望の高2の女の子は「国語が見えた」と先生に行ったそうです。(旧版のレベルで60から80、河合のマークで88、現代文は満点) クリアテストで誤答傾向を見るという扱い方でした。

当時の保護者の中には「自分が見つけた教材なのに、学校でみんなが知るようになってくやしい」とか、「存じ上げています。出口先生のものですよね。」「東京の有名進学塾でも使っていますね。」という方もいらっしゃったようです。

さて、それからどうなったのでしょうか。

まず、進学実績を見ますと、過去3年間で東大を5名だしておられます。中高一貫の3期生2名が現役合格ということです。国公立は3年間で212人、1年に70名が国公立に行くとして約20%が国公立に行っているという状況でした。

ホームページ上のカリキュラムでは、中1で文章に親しむ、中2で表現する力を養う、中3から高1にかけて読む力を養う、高2で応用力を養い、高3で総合力を高めるとあります。中学では通常クラス、高1で習熟度になるということです。こうした取組で、センターの4000字、原稿用紙10枚程度の評論を把握できる力を養っているということでした。

中1から持ち上がり、今年高3を受け持たれている先生のお話です。
まず、中1では週6コマが国語です。公立では4コマ程度だそうですね。十分な時間がありますので、作品を読むだけでなく、調べたり、まとめたり、発表したり、ディベートをしたり、短歌を味わったりといろいろな活動ができるということです。こうした活動の基礎を支えているのが、「ことばのつながり」を意識して、その意味を捉える論理エンジンだと言います。
なお、中学までは語彙力が大事ということで、漢検なども有効だと言います。加えて、中学時代に近代のものを読み切る体験をすることが大事だということで、学年ごとの課題図書を設定されているそうです。

論理エンジン(新版)の進度でいいますと、中学3年間でOS3まで、1年に1冊というペースで扱い、高1でOS4、高2でOS5ということです。ただし、高校から入ってきた生徒は、高1でOS1,2、高2でOS3,4、高3の1学期にOS5という進度です。なお、教科書は桐原、大修館、高2高3は第一学習社ということです。
使い方は先生に任されており、教科書の単元が終わったタイミングで集中して使う先生や、教科書の週・論理エンジンの週と週ごとに扱う先生、授業中に少し時間をとってコツコツする先生と様々です。ただし、なかなか時間をとれないという状況もあると言うことです。

新しくでた論理エンジン「大学入試必須編」にも関心を寄せられていました。

もともとは、教員が論理エンジン的な考え方で授業ができるようになることが導入の目的だったということです。守破離の段階でいうと、今はどこにあるのか、また聞いてみたいところです。

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