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2015年2月16日月曜日

シラバスに合わせて論理エンジンを「当てる」

関東圏の中高一貫の中学校に伺ってきました。
進度としては中1の3学期でOS2、中2の3学期でOS3、論理エンジンは週に1時間、という割り当てです。ただ、テキスト通りに進むのでなく、シラバスで扱うテーマに応じて、論理エンジンを「当てる」という位置づけです。

例えば、検定教科書で小説をするのであれば、心情や場面の読み取りを意識させるために、論理エンジンの該当レベルで意識させてから取り組ませる、また副教材の現代国語で評論を扱う際には、接続詞や主述の関係を意識させて主張の読み取りをさせる、ということです。

年々調整をしながら、次の年の先生に申し送りをして、シラバスと論理エンジンの有機的なつながりを研究している、ということでした。

教科書の単元が終わるごとに作文

関東の大学付属の中学校に行ってきました。
長く使っていただいている学校ですが、まだ高校では論理エンジンが導入できない、とおっしゃいます。生徒の幅がそれだけ多様だ、ということが要因の一つということでした。

中学校では1年生でOS2、2年生でOS4、という進度です。高校を外部受験する層が一定数いることから、OS5の有名私立高校から出題された問題などでは集中する、ということでした。
中学3年生では習熟度別に3クラスに分かれます。自分で誌上講義までできる生徒もいれば、授業中に丁寧な解説が必要な生徒もいます。

週に2時間、論理エンジンの時間がありますが、どのように使うかは担当者により異なります。お話を伺った先生は、木、金にされるということです。週の終わりになると生徒も疲れてきて、話を聞くより解く方がよいためだということです。また、残ったら宿題にできることも理由の一つです。

特に、OS1とOS2は中学1年生にとって役立つということです。会話や文章を書く際に、何を根拠としているのかなど、解説で使っている言葉を意識して指導することが役立つということでした。

中学校では作文を課題に出すことが多いということです。教科書の単元が一つ終わるたびに、関連する本や映画をテーマとした作文を書く、ということです。作文の裏表紙に、本を持った自分の写真を貼り、ストックしていくということです。面白い取り組みだと思いました。

中学での国語の時間

中部地方の大学付属中学に行ってきました。
中2でOS3、中3でOS5というペースで、さらに誌上講義も含めていますが、問題なく進めているということです。ただし、誌上講義については、本当に理解しているかどうかという確認が必要ですので、机間巡視や読み合わせをしっかりとする、ということでした。
週6時間という十分な時間確保もあり、論理エンジンを丁寧に進めつつ、すでに中2で中学教科書は終わっているということでした。加えて、いろいろなテーマで発表やディスカッションも行う時間があるということです。時間確保、は大きなポイントですね。

2015年2月6日金曜日

論理エンジン活用記事2013

ご訪問させていただいた先生には、論理エンジンの活用記事をまとめた冊子をお渡ししています。
2014年度版は作成中ですので、また次年度にご訪問させていただく際にお渡しさせていただきます。

また、フェイスブックでも、一部ご紹介しております。
humanlinkで検索いただくか、以下のアドレスからご覧ください。
なお、論理エンジン以外の記事も含まれています。
http://www.facebook.com/pages/Humanlink/471474889557288

新テストの内容

「高等学校基礎学力テスト」は、あくまで高校段階における学習成果を把握するための参考資料と位置づけられます。高校生が自分の学習達成度を把握したり、学校での指導改善に活かす、進学や就職時の基礎学力証明として用います。
「国語総合」「数学Ⅰ」「世界史」「現代社会」「物理基礎」「コミュニケーション英語Ⅰ」などの高校の必履修科目を想定しています。なお、英語については、グローバル社会において主体的に表現していく力を重視することから、「読む」「聞く」だけでなく、「話す」「書く」という四技能を総合的に評価する流れにあります。また、民間の資格・検定の積極的な活用が考えられています。
出題内容は、「知識・技能」の確実な習得が重視され、解答方式は選択肢式を原則とします。在学中に複数回(年2回程度)、高校2年生・3年生、夏~秋に、パソコン上で実施します。段階別表示の成績と、正答率を表示します。
「大学入学希望者学力評価テスト」は、大学がアドミッション・ポリシーに基づく個別選抜に利用されます。このテスト以外に、小論文、面接、集団討論、プレゼンテーション、調査書、活動報告書、大学入学希望理由書、学修計画書、資格・検定試験などの成績、各種大会での活動や顕彰の記録、これまでの努力を証明する資料などが利用されます。合教科・科目型、総合型の問題が出題され、記述式で年に複数回、パソコン上で実施されます。その評価方法として、複雑な課題に対して知識や技能を活用して探求的に表現することを求めるパフォーマンス評価や、複雑な課題の達成度を段階的に評価するためのルーブリック、様々な学習過程や成果の記録を蓄積して学習状況を把握するポートフォリオ評価の研究が進められています。

参考:
文科省のHPの資料1―1 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/1354209.htm

河合塾の大学入試情報「大学入試に新テスト導入へ 中教審が答申(14/12/26)」http://www.keinet.ne.jp/topics/14/20141226.pdf

2015年2月4日水曜日

机間巡視

東大、京大を出している大学付属の中学校でお話を伺ってきました。

中学1年生でOS2まで、中学2年生でOS4まで、中学3年生はOS5を適宜入れ込んでいく、という進め方です。週に1時間、テキストは自習にして、授業で解説とクリア問題。クリア問題をしている間に、机間巡視してテキストを確認し、できていないところはお互いに見せ合って考えさせる、という流れです。

できる子はどんどん進みたがるのですが、ただ問題を解くだけでなく、解説をきちんと読めているかがポイント。中学生なので、競争よりは、一緒に引き上げていこう、というように進めていらっしゃいます。

特に問題集は買っておらず、論理エンジンが問題集代わり、長期休暇の課題も論理エンジンです。課題テストや定期テストも論理エンジンから出します。誌上講義は中学生には少し難しいので、これをテストづくりの際に参照されます。それでも、「先生、これ(誌上講義)やっていいですか?」という声もありますので、その場合はさせるようにするということです。
今後は、高校生に対して、誌上講義をうまく使っていくことを考えているということでした。

2015年2月2日月曜日

中学校での使い方 問題集とサンドイッチ

東大進学者も出している、大学付属中高で話を伺ってきました。国語科としては、センターを意識して読み取りの力をつけることを共通課題としています。

進度で言えば、中学1年生でOSの1と2、2年生で3と4、3年生で進度調整をする、という体制です。
週5時間のうち2時間が論理エンジンで、論理エンジンをやった次の時間に問題演習の時間をとり、論理エンジンでやったことを意識させる、というサンドイッチのカリキュラムです。
問題集は、Winpassを使っていましたが、基本と発展があるということでαスタンダードに代えたそうです。できる子は、発展もするということです。
文法は論理エンジンが先行しますので、教科書で確認します。教科書は、光村は評論がやや弱い感じがするので、バランスのよいという評判の浜島書店にしたということです。
誌上講義は、単元が終わったときの復習や、定着させたいところで使うなど柔軟な使い方をしています。
中学で論理エンジンは終えますが、高校でも枕詞のように「論理エンジンでは」と、説明されるそうです。

成果として実感されていることとしては、どの言葉がどの言葉にかかっているかというトレーニングをしっかりとすることで、言葉の関係を意識して理由づけを探す、という見方が身に付くと言います。教科書だけでは難しいこの意識付けができる点が良い、ということでした。
外部受験をして入ってくる高校1年生と比べると、他教科では外部受験グループが高いのですが、国語は内部進学者グループが高いことも、中学校で論理エンジンをしている成果だと捉えていました。