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2013年12月18日水曜日

導入のパターン

論理エンジンの導入から拡大にも、いくつかのパターンがあるようです。

【パターン1 カリキュラムの変更】
学習会に参加→カリキュラム変更で新しい試みとして導入→3名で2クラスの導入

【パターン2 自主学習サークル】
自主学習サークルで希望を募り放課後に週1回で実施→1年生全員にオリエンテーション合宿でプロローグを実施し、週に1時間の授業

【パターン3 模試分析】
模試の結果分析から記述の得点率が低いことがわかり対策を考えていた→3年ほど検討期間があり、2学年全員に導入

【パターン4 言語技術・活動の強化】
国語力の基礎基本の強化や理論的な読解力の強化に有効な教材として認知→教科会で了承→管理職承認→1つの学年で実施

【パターン5 校長からのすすめ】
校長からの勧め→資料の取り寄せ→説明を聞く→出口先生の説明会→決定→朝学習の時間で使用 出口先生の説明会が決め手だった

【パターン6 導入校の視察】
説明会に参加→導入校の視察→特進で導入

みなさんはどのパターンでしたでしょうか。

なお、どのような導入経緯にせよ、
継続のポイントは、
・ビジョン・目的の共有・再確認
・教員チームの形成
・細かな成果のモニター(アンケート、クリアテスト、模試)
・授業実践の振り返りと共有

にあるように思います。

また、お話お聞かせください。

2013年12月11日水曜日

テーマ別話し合い

(平成18年度 研究会紀要より)

○クリアテストが合格できない生徒への指導

不合格でも問題にない。何が問われているか、何を考えて解くべきかが確認されていることが重要。合格しても、そのレベルのことを理解していない場合もある。
合格しない生徒を夏休みや月に数回、学年混合クラスで学びあいをさせる。

レベル30までは言葉の扱い方の基本の訓練なので、時間をかけすぎて全体が見えてこないと生徒のやる気が落ちることもある。使っていくうちに身に付くもの。
どのレベルができていないかの記録はつけるべきで、その要因を確認することが大事。


インタビューゲームをして紹介文を書かせて発表、など短い時間で文章を書く時間を設け、上達していることを感じる機会もよい。

友達同士で採点させ、友達の学習に貢献しているという感覚が大事。

グループでテーマを決めて話し合う。各人が理解していることを話し合う。


○モチベーションを維持する工夫

大学入試問題を2か月に一度くらい実施。

中3と高1を同じ講座で実施するのは非常に効果的。高1がものすごく集中力を発揮する。
中3もその雰囲気にのまれてまじめに勉強する。夏休みはできるだけ一緒にさせる。

授業中にレベルクリア問題に合格した生徒に、「○○さん、レベル10合格」と大きな声でみんなの前で言う。

センター試験の小説をさせ、論理エンジン的に考えさせて、もう一度別の年度のセンター試験の小説をさせ、点数が上がったことを実感させた。

クリアテストをした都度、その結果を一覧にして、その推移を張り出す。

以前は予習→添削→講義→クリア問題のサイクルでやっていたが、今は添削までは自分でさせるようにして、授業では講義とクリア問題のみ。やってこない生徒はクリア問題で不合格となる。隣同士交換して採点させるので、生徒がクラスメイトとの差を感じ、まじめに取り組むようになる。

長文がでるレベルに入ったとき、「簡単に答えを出さない」「決定的な決め手を絞り込む」「キーワードを2つに絞る」「論点がまとまっているところを見つける」「登場人物の気持ちが出ているところに線を引く」「この本文は2分半で読む」など、その都度テーマを示す。

取り組み事例3

(平成18年7月11日 広島会場)
※論理エンジンのレベルは現在の構成と異なります。

○高校 共学
授業中に生徒が解いて先生が解説。国語の授業はほとんど論理エンジン。
理系の生徒は偏差値が10から20くらい向上。
文系では成績に現れるスピードが理系より遅く、いったん下がって、その後安定する。

○中高一貫 共学
中2と中3で導入。中2でレベル5、中3でレベル10まで。中3は意欲的で先に進むが、
中2は進まない生徒もいる。

○中高一貫 共学
最初は特進だけだったが、今年は中3でも。間違えたところの理由をノートに書かせる。
偏差値で10くらい向上した生徒もいる。

2013年12月4日水曜日

取り組み事例2

(平成18年 研究会紀要より)
※現在の論理エンジンとレベル構成が異なります。レベル51以降は、PSに相当します。

東京会場

○女子 中高一貫校
授業のはじめに3ステップ問題を解き解説(10~20分)、クイズ感覚で楽しむ。
主述の関係や修飾-被修飾の関係など、文章を分析的に読もうとする姿が現れる。
国語に苦手意識のある生徒や理系の生徒の方が意欲的。
感覚でなんとなく正答が出せる生徒ほど違和感。

○共学 高校
高2に12月から。国語以外の教員が担当し、生徒が個別で学習。テキストのレベルが終わるごとにクリア問題。高2の春の模試と比較して、60名全員の平均偏差値が8ポイント上昇。基礎学力の高い生徒ほど興味を示し取り組む。文章を意識して書くようになった。週1なので、現在のペースにするか短期集中にするかを検討中。

○女子 中高一貫校
朝自習の時間帯に導入。遅刻の生徒が出なくなり、教師がいなくても自主的にできるクラスも現れた。不合格生徒への指導が課題。

○共学 高校
高2は放課後の自習形式。レベル30まで終了。漠然と解いていた生徒が考えるようになった。個人の進度差の対応が課題。レベル31以降は週2回、放課後に講義形式でなぜその答えが間違いかを説明したり、生徒に答えさせたりしている。手を抜いていた生徒もライバルをみつけ競争するようになった。
高3は放課後自習形式でレベル60まで終了。春休みにレベル40までを総復習し、レベル70から授業(5単位)にて実施。5単位すべて論理エンジンにあてる。生徒に答えさせ、理由を説明させる。
モチベーションが向上し、復習の効果で少しずつ間違え方がよくなった。自分なりに考えた結果の答え、という間違いになってきた。マーク模試は少し良くなった。問題文にスラッシュや傍線を記入することができるようになってきた点が目に見えて変わってきたところ。

○共学 高校
全学年で導入。授業でのウェイトを高めた。成績上位層からは効果があるので継続してほしいという要求。論理エンジンだけの成果ではないが、国公立が78名から109名に増えた。教員の戸惑いや時間数の少なくレベルが進まないという不満があった。今はレベルが上がり長文が解けるかという心配。生徒が両極に分かれていた。今は、教員の意識が「論理エンジンをどう教えるか」から「論理エンジンで得た技量をどう展開させていくか、他の教科につなげるか」という考えとなった。生徒も長文を読むことに興味を覚えてきた。保護者の反響や期待が大きく、中学校の教員をしている保護者から質問をうけた。