関東の女子校の中高一貫校にお伺いしました。
中学校でご利用いただいていますが、自校のカリキュラムとうまく対応させた形にされていましたのでご紹介したいと思います。
なお、ここでのレベルは旧版ですので、新版のレベルとは異なります。
1年生では、国語ⅠでOS5-9、19、29と、飛ばしながら行います。
これは、国語Ⅱで口語文法を平行して行っているためです。
助詞・助動詞のはたらき、文の作成、文の書き換え、正確な文を書く、作文の基本、文章を書く、というエッセンスをおさえながら、
3月の主張大会に向けて、まずは主述の対応などができるようにします。
2年生では、OS1-4、11~16、18を行います。
これは、教科書の単元の合間に行います。
一文の要点を捉える、言葉と言葉のつながり、文のなりたち、文の要点と指示語、というOS1にしては難しかった内容をここで抑えます。
OS1-4がやや難しく設定しているのは、OS1で扱う内容が比較的単純で、ややもすれば「なめてかかる」のを防ぐことが目的です。
しかし、きちんと目的と動機づけがされていれば、この点を克服できるのだと思います。
さらに、指示語と指示内容、接続語とはたらき、文と文のつながり、要点をつかまえる、記述問題を解く、具体と抽象を行います。
この2年生までは先生が図式化します。
3年生になると、イコールや対比、因果を自分で図式化することが宿題に出されます。
OS17、OS21-28でイコールの関係、具体例、対立関係、因果関係、文章内容の把握と整理、段落の要点を捉える、段落相互の関係と段落区分、要旨の把握、文章を書く、という内容を扱いながら、自分で文章に記号を打っていきます。このとき、2年間持ち上がったクラスですと、生徒も「次に先生が何を書くか」を予想できるようになっていると言います。
3年生であっても、最初は図式化できない生徒もいますが、回を重ねていくうちに、「先生だったらこう書くだろうな」ということが、頭の中に描けるようになってきます。ですので、授業中も
「私は次、何を書くと思う?」
と発問するのだそうです。これを、能動的に予想する授業、と呼んでいます。
中学2年生までに先生の思考回路を身体化し、3年生ではその内面化した思考回路を使ってアウトプットしていく。
そのための訓練ツールが論理エンジンだということです。
こうした訓練は、高校生になったときに「出題者の読みを予想する」ということにもつながります。
論理エンジンは文章の「関係性」を解き明かす訓練になりますが、それだけでは本当に「読める」ようにはならないと言います。
その前段階として、文章の中の「何が大事か」、その文章で何を言おうとしているかを見分けられる力が必要なためです。
こうした課題を克服するために、次のような取り組みをしています。
教科書は光村を使いますが、動物や虫関連のテーマが多く、説明文が弱くなるという課題を克服するため、
明治書院の「はじめての評論文」も用います。また、文章は初見で読めないといけないという考えから、
定期考査の範囲として、シリウスの5,6題の内から一つを出す、というようにもしています。
ここでも、「先生だったらこれを出すだろうな」と予想させます。
これは、ヤマを張る、ということでなく、「今授業で扱っている文章の構成と似た文章はこれだろうな」と考えさせることが目的です。
また、3年間で100冊を読み、読書ノートにつけるということもします。読書体験をエッセイにする、学校内のラウンジに気軽に読めるように本を配置する、など、様々な仕掛けを駆使しています。
「私は次、何を書くと思う?」
印象に残る言葉でした。
中学校でご利用いただいていますが、自校のカリキュラムとうまく対応させた形にされていましたのでご紹介したいと思います。
なお、ここでのレベルは旧版ですので、新版のレベルとは異なります。
1年生では、国語ⅠでOS5-9、19、29と、飛ばしながら行います。
これは、国語Ⅱで口語文法を平行して行っているためです。
助詞・助動詞のはたらき、文の作成、文の書き換え、正確な文を書く、作文の基本、文章を書く、というエッセンスをおさえながら、
3月の主張大会に向けて、まずは主述の対応などができるようにします。
2年生では、OS1-4、11~16、18を行います。
これは、教科書の単元の合間に行います。
一文の要点を捉える、言葉と言葉のつながり、文のなりたち、文の要点と指示語、というOS1にしては難しかった内容をここで抑えます。
OS1-4がやや難しく設定しているのは、OS1で扱う内容が比較的単純で、ややもすれば「なめてかかる」のを防ぐことが目的です。
しかし、きちんと目的と動機づけがされていれば、この点を克服できるのだと思います。
さらに、指示語と指示内容、接続語とはたらき、文と文のつながり、要点をつかまえる、記述問題を解く、具体と抽象を行います。
この2年生までは先生が図式化します。
3年生になると、イコールや対比、因果を自分で図式化することが宿題に出されます。
OS17、OS21-28でイコールの関係、具体例、対立関係、因果関係、文章内容の把握と整理、段落の要点を捉える、段落相互の関係と段落区分、要旨の把握、文章を書く、という内容を扱いながら、自分で文章に記号を打っていきます。このとき、2年間持ち上がったクラスですと、生徒も「次に先生が何を書くか」を予想できるようになっていると言います。
3年生であっても、最初は図式化できない生徒もいますが、回を重ねていくうちに、「先生だったらこう書くだろうな」ということが、頭の中に描けるようになってきます。ですので、授業中も
「私は次、何を書くと思う?」
と発問するのだそうです。これを、能動的に予想する授業、と呼んでいます。
中学2年生までに先生の思考回路を身体化し、3年生ではその内面化した思考回路を使ってアウトプットしていく。
そのための訓練ツールが論理エンジンだということです。
こうした訓練は、高校生になったときに「出題者の読みを予想する」ということにもつながります。
論理エンジンは文章の「関係性」を解き明かす訓練になりますが、それだけでは本当に「読める」ようにはならないと言います。
その前段階として、文章の中の「何が大事か」、その文章で何を言おうとしているかを見分けられる力が必要なためです。
こうした課題を克服するために、次のような取り組みをしています。
教科書は光村を使いますが、動物や虫関連のテーマが多く、説明文が弱くなるという課題を克服するため、
明治書院の「はじめての評論文」も用います。また、文章は初見で読めないといけないという考えから、
定期考査の範囲として、シリウスの5,6題の内から一つを出す、というようにもしています。
ここでも、「先生だったらこれを出すだろうな」と予想させます。
これは、ヤマを張る、ということでなく、「今授業で扱っている文章の構成と似た文章はこれだろうな」と考えさせることが目的です。
また、3年間で100冊を読み、読書ノートにつけるということもします。読書体験をエッセイにする、学校内のラウンジに気軽に読めるように本を配置する、など、様々な仕掛けを駆使しています。
「私は次、何を書くと思う?」
印象に残る言葉でした。